コンパクトな土地でも快適に暮らす工夫とは?in 埼玉|埼玉の家づくりを応援
2026.06.10(更新)
2026.06.10(更新)
コンパクトな土地でも快適に暮らす工夫とは?in 埼玉
公開日: 最終更新日:

埼玉県は、土地の面積が他のエリアに比べて、どうしても小さくなりがちです。
そんな事情を考慮して、土地がコンパクトでも快適に暮らせる設計上の工夫を解説します。
間取りで悩んでいる方だけでなく、これから埼玉県で家づくりを考えている方にぜひご覧になってほしいコラムです。
それでは今回の記事の要点から見ていきましょう。
・住宅関連資材や職人のコストが上がっており、家の面積が年々コンパクト化してきている
・廊下やホールを減らすことを意識する。特に2階ホールの面積削減は階段の形状が鍵
・LDKは16帖、子ども部屋は4帖あれば最低限の帖数を確保できている
・埼玉県は3階建ての家も多く、収納を適材適所に分散させる工夫をしないと居室面積が小さくなってしまう

コロナ禍以降、様々な物価が上がっています。
世界的なインフレの影響を受けて、食料品など身の回りの生活用品だけでなく住宅関連資材も値上がりを続けています。
また、材料費だけでなく職人の人件費も全体的に上がってきており、ある意味では適正な報酬となってきたという見方の一方、新築やリフォームを検討されている方には少しマイナスな話です。
このように材料・人工が2~3割上がってきている中、統計上の給与水準はそこまで追いついていないため、確かに微増しているとは言え、多くの方の予算感はあまり変わっていません。

単価が上がってくると、次に起きている現象は土地や建物の面積減少です。
同じように家を1棟建てるにも小さい家であれば、単価が高くても予算の帳尻が合います。
統計上のデータをみると、全国では10年で約5%程度の減少となっています。
| 持ち家・平均延べ床面積 | 埼玉県 | 全国平均 |
|---|---|---|
| 平成25年(2013年) | 106.96 m2 | 118.2 m2 |
| 平成30年(2018年) | 106.48 m2 | 115.7 m2 |
| 令和5年(2023年) | 106.43 m2 | 113.7 m2 |
元々床面積が相対的に小さい埼玉県は、平成25年時点で下げ止まっている印象ですが、全国的にはこのように建物面積減少がすすんでいます。
同様に土地の値段(地価)も上昇を続けており、土地建物両方でコンパクト化が進んでいます。
それでは今回のコラムの本題である、コンパクトでも快適に暮らすためのコツを紹介していきましょう。

出典:勾配天井の高さを活かした、明るく開放的な平屋。|株式会社一条工務店
快適さを損なわずコンパクトにするためには、まず廊下やホールを減らすことを意識しましょう。
今までの感覚だと、どうしても玄関にはホールが必要、洗面所にいくためには廊下を挟んで…といった固定観念があります。
最近の新築は、断熱性・気密性などが上がっていることから「寒さ・暑さ」を起因とするホールの必要性は低くなっています。
また、昨今は自宅への来客頻度も減ってきており、玄関からリビングが見えないようにする工夫なども、家庭によっては不要かも知れません。
このように自分たちの普段の生活を振り返ってみると、ホールや廊下といった、いわば「緩衝領域」が要らない場合も考えられ、思い切ってなくすような設計をしてみると居室面積を広く確保できます。

出典:黒と木のコンビネーションがカッコいい家|古河林業株式会社
コンパクト化していくと、特に重要なカギを握るのが階段の形状です。
階段の場所・形状が上手くないと、2階の廊下やホールの面積が広くなり居室面積が相対的に小さくなってしまいます。
具体的には、階段が端にあると比較的廊下が長くなりやすく、中央にあると廊下は短くなりやすいです。
また、最近出現率が高くなっているオープン階段を活用することで吹き抜け空間と階段空間が共有できるため、広さの感覚を狭めることなく家全体をコンパクト化しやすい設計手法でもあります。
いずれにしても間取りのプランニングで、階段は非常に重要な要素を持つ部分であり、コンパクト化以外にも間取りの出来を大きく左右します。
階段の使い方は設計士や住宅会社によっても考え方に差が出やすいポイントでもあるため、複数の会社で検討してみると面白い結果が出るのではないでしょうか。

新築や大きなリフォームをする時には、どうしても皆さん「せっかくだから」というキーワードでオーバー気味になりがちです。
費用面を考えるとコンパクトにしていくことはプラスに働きますが、どこが「適正値」なのかイマイチわかりにくいですよね。
当然、色々な価値観があるので正解はないものの、過半数を超える方が不自由に感じないサイズ感を知っておくことで、設計の時の指標になります。

必要最低限の大きさの目安は、LDKは16帖、寝室は5~6帖、子ども部屋は4帖となります。
この帖数と、窓やホール・隣の部屋などを隣接させて適正な視線の抜けが組み合わせてあれば、最低限の帖数を確保できていると言えます。
一昔前は、寝室は8帖、子ども部屋は6帖ないと狭いという感覚もありましたが、今の新築では1サイズダウンしています。
その代わりに生活スタイルが少し変化してきており、後ほど紹介する収納の考え方、勉強机などの考え方が変わってきています。

10年以上前からリビング内学習が、子どもの勉強スタイルの主流になりつつあります。
ダイニングやリビングで勉強することで、学習効率が上がるというものですが、リビング内学習をすることで子ども部屋の役割は寝ることや、自分だけの空間としての立ち位置となるわけです。
子ども自身の服や趣味のモノをしまうための収納を備えてあげることは必要ですが、リビング内学習の普及により机を置くスペースは必ずしも要らなくなっています。
また最近、地方では平屋が人気となっていますが、家が長寿化していることから子どもが巣立った後のことまで考えたプランニングが増えています。
さらに将来子どもが巣立つことを前提にすると必要最低限な大きさでよく思えてくるのではないでしょうか。
ぜひ、LDKを充実させて家族ですごす今の時間を大切にしてはいかがでしょう。
このように固定観念や将来の家族のあり方も考えていくと、比較的間取りにおいても柔軟に考える事ができます。
暮らし方の工夫で「なんとかなる」部分も多く、背伸びをし過ぎずにプランニングを考えていくことが今の家づくりでは賢明な選択肢と言えます。
工務店やハウスメーカーの営業・設計担当は、これまで多くの人の生活に合った間取りを考えてきているので、悩んだ時には担当者に相談してみるのもよいでしょう。

出典:woody+カジュアルモダンな家 2階建て|Blue Style 株式会社
収納はほぼ全世帯で悩みの1つになるポイント。
特に埼玉県は3階建ての家も多く、収納を適材適所に分散させる工夫をしないと居室面積が小さくなってしまいます。
最近の収納の考え方は、家のコンパクト化に伴い、小さいモノ・使用頻度が高いモノは適材適所に配置して、家族のモノ・季節モノは1箇所集中が主流です。

出典:3匹の愛犬と家族が長く過ごせる快適なLDK|セナリオハウス(広島建設株式会社)
ファミリークローゼット(通称ファミクロ)というキーワードを聞いたことがあったり、設置したいと考えている方も少なくないでしょう。
以前の納戸と大きく異なるポイントは、衣類などを収納する棚などを充実させて、収納しやすいスタイルに変化している点です。
家族のモノを1箇所に集中させることで、生活動線・家事動線の短縮だけでなく家のサイズのコンパクト化にも直結します。
さらに最近はクローゼットとして閉じた空間ではなく、ウォークスルー型として通り抜けることができる設計も多くあります。
これもクローゼット=部屋という概念を取り払うことで、動線もスムーズかつコンパクトな収納計画が実現します。
今回はコンパクト化が進む住宅事情を考慮して、家のプランニングにおける設計の考え方などを解説してきました。
埼玉は特に土地が全体的にコンパクトなので、今回紹介したようなプランニングの工夫で差が出やすいです。
ぜひ今回のコラムの内容を参考に、イエタッタ埼玉を活用して、コンパクトながらも満足度の高い家づくりをしてみましょう。
▼執筆▼
住宅専門コンサルタント
大手ハウスメーカー/大手住宅設備機器メーカーでの経歴を持つ
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー2級