注文住宅の賢いコストダウン術と工夫のポイント|埼玉の家づくりを応援

2026.06.10(更新)

注文住宅の賢いコストダウン術と工夫のポイント

公開日: 最終更新日:

今回は、注文住宅を建てる時のコストダウン方法を専門的な目線から解説します。
また、単純に安くするだけでなく、コストダウンに伴うデメリットも最小化する方法でお伝えしていきます。
コストパフォーマンスの高い家を目指したい方は、今回のコラムをぜひ参考にしてみてください。
それでは、当コラムの要点からみていきましょう。

床面積を削減することが一番効果的な建築費用のダウンにつながる
総二階がもっともコストパフォーマンスがよく、バルコニーなどがない凹凸の少ない設計がおすすめ
・構造的に負担が少ない間取りにすることで、構造がシンプルになり結果的にコストダウンにつながりやすい
・住宅性能は断熱・省エネ性はZEH水準、耐震性は等級3を取得し、長期優良住宅の認定をしてもらうことで、保険・税金などのコストを抑える
太陽光発電は設置する方がむしろ将来的なコストダウンにつながる

 

1. 床面積の削減がもっとも効果的


注文住宅の場合、アレもコレも付けてからコストダウンを探る方が少なくありません。
しかし、一度考えた案を削っていく作業は想定以上にしんどく、「せっかくの新築なのに」という想いから削減にもブレーキがかかることが普通です。
そのため、最初からまず不要な要素は取り入れずに間取り設計をしていくことが大事です。
例えば、吹抜や使用用途が不明な和室など、面積または容積を大きくする要素は削減していきましょう。

 

1-1. 床面積が増えると様々な部材・工事代が増える


床面積が増えると基礎・構造材・床材・クロス・外壁など様々な部材が増えていきます。
それに伴い、工事費用・工事期間も伸びることから、建築費用全体が膨らんでいくことになります。
特に吹抜・スキップフロアは注文住宅でも希望の多いステキな設計ではあるものの、全体の容積が大きくなる要素です。
どうしても外せない!という希望がある場合以外は、清く諦める事でコストダウンになるでしょう。

 

1-2. 住宅設備機器はコストダウンするにも限界がある


一般的に工務店・ハウスメーカーは「標準仕様」というものを設定しています。
これは初期コストの算出が主な理由ではあるものの、比較的リーズナブルな設定にしてあることが通常です。
その住宅会社の付き合いが深い建材・設備代理店で仕入率がリーズナブルなメーカーを入れていることが多いことから、他のメーカーにすると思った以上にオプション費用が上がることも。
また、住宅設備機器はグレードによって仕入れ率が異なります。
そのため元々、仕入れ率が安価なグレードに設定されていることが多く、仕入れ率の安いグレード内で微々たるコストダウンを図っても、全体予算からすれば削減できる額はほんの少しです。
つまり、設備機器での細かいグレードダウンは効果が薄いと思ってよいでしょう。

 

2. 構造からコストダウンを考える

 

2つ目に構造からコストダウンを考える方法をお伝えします。
実際に設計をするのは工務店・ハウスメーカーなので、みなさんが直接関与できる部分は少ないにしても、割高になりやすい要望をしないことでコストダウンにつながっていきます。
それでは、どんな構造がもっとも割安になるのか?それは総二階です。
総二階とは、1階と2階の面積が同じ家のことですが、1・2階で必要な面積を確保していこうと思うと、1・2階でバランスよく分散することで余計なものが減ります。
例えば1階が大きく、2階が小さい家の場合、基礎が大きくなることや2階がない1階部分には屋根が必要であったり…、さらには表面積が大きくなることから外壁の使用量も多くなります。
また、バルコニーやオーバーハング(2階が飛び出している構造)などの凹凸も全体のコストをアップさせる要因でもあります。
積み重ねで、コストは大きな違いになっていくわけです。

 

2-1. 割高な設計と割安な設計が存在する


割高な設計とは、LDKが一続き、かつ大空間・大開口になっているプランなど、躯体を頑丈にしないといけない設計が代表例です。
同じ床面積であったとしても、空間を支える構造を頑丈なモノなものにする必要があります。
吹抜けが割高になるといった理由として、大きな空間を支えるための柱・梁などを通常より強固な設計にすることで、構造躯体全体だけでなく場合によっては基礎の設計まで変わってきます。
このような積み重ねで割高になりやすくなります。
一方、割安な設計は「無難な設計」です。
例えばLDKは出現率が高い2間(3,640mm)の幅に抑えることで、無理なスパンで構造体を飛ばす必要がなく、よく使う構造体で納まりやすくなります。
また、階段もオープンな階段が“映える”ため人気が高いものの、階段自体のコストも高い上に、オープン階段に伴う吹抜けができるので全体のアップにつながります。
シビアな話にはなりますが、先ほどお伝えした無難なシンプルな設計が構造上も、もっともコストパフォーマンスが高くなりやすいでしょう。

 

3. 住宅性能はコストダウンが逆効果に


つづいて、注文住宅の場合、住宅性能に関して「どこまでやればいいのか」と感じている方も少なくないでしょう。
各社、競うように性能アップをホームページなどでもPRしていますが、この住宅性能向上は決してコスト的にデメリットになることばかりではありません。
むしろ、「適正な性能」になることで将来的なコストも含めて、賢明なコストダウンにつながります。
住宅のコストダウンは、なにも削ることだけがコストダウンにつながるわけでもなく、長い間住むことを考えた形でのコストダウンを考えていかないといけません。

 

3-1. 断熱性・省エネ性はコスパだけで考えればZEH水準が最適


住宅性能で気になる項目として断熱性・省エネ性がまずあがってきます。
昔に比べて、ハウスメーカー・工務店など会社規模に関係なく、住宅業界全体が性能アップしており、ZEH水準が当たり前になってきました。
断熱等級は2025年の義務化基準では等級4になっているので、等級4をクリアしていれば家の建築自体には問題はありません。
建築費用も実際はもっとも安く抑えることができるでしょう。
しかし、おすすめはもう一段階高いZEH水準である等級5以上です。
埼玉県の夏・冬の気候を考えていくと、等級4では物足りず結局安く建てたつもりが、エアコンなどを多く使う燃費の悪い家になってしまいます。
ZEH水準である等級5は、国が2030年には義務化を予定している等級でもあり、今から最低でも等級5にしておくことが望ましいです。
さらに、断熱は等級7までありますが、当然等級を上げていくと快適性などはアップしていくものの、光熱費の削減効果“だけ”を見れば等級5で“ほぼ頭打ち状態”になっています。
省エネ等級は記事執筆時点では等級6までしかありませんが、今度見直しされる予定にもなっており、ここもZEH水準にしておくことがよいでしょう。

 

3-2. 耐震等級3はマスト


耐震性については最高等級の等級3にしておくとよいでしょう。
前述した構想躯体が複雑でなければ、比較的取りやすいため、コストだけでなく家族の安全等も考えると等級3はマストと言えます。
また、断熱性・省エネ性がZEH水準をクリアして、耐震等級3にもなっていれば、おおよそ長期優良住宅の認定を取得することは容易いです。
申請費用で数十万円かかることが一般的ですが、地震保険の割引・住宅ローン控除の適用額のアップ・固定資産税の半額期間が3年から5年に延長されること、さらにフラット35を利用する場合は金利優遇のポイントアップにも使えます。
そのため、申請費用をケチって長期優良住宅の認定をしないのではなく、このような後々のメリットも考えた上で長期優良住宅にしましょう。
埼玉県の新築建築相場から考えても、住宅ローン控除や固定資産税半額2年延長で、十分元が取れる可能性が高いと想定します。

 

3-3. 太陽光発電は設置する方がむしろ将来的なコストダウンに


太陽光発電システムは初期費用で100万円以上することから、コストダウンで削られることも少なくありません。
しかし、結論から申し上げると逆にコストアップになることをやっています。
もちろん、初期費用は安くないものの、今後電気代を中心としたエネルギー価格は下降していく要素はありません。
また異常気象・不安定な世界情勢の中、電気を自給自足できる太陽光発電はマストアイテムです。
まだ普及率が低いEVや蓄電池も、今後伸びていくことも明白であり、太陽光発電なしの家は安物買いの銭失いになる可能性もあります。
昨今はリースやPPAなどで、住宅ローンから外出しで検討することもできますので、本当のコストダウンを考えていくと太陽光発電システムはマストアイテムです。

 

4. まとめ

今回ご紹介した合理的かつ賢いコストダウン方法も踏まえて、長い目で見た時にコストが抑えられている新築を目指していきましょう。
イエタッタ埼玉では、今回紹介したような専門的な視点からコストのかかりにくい家をご提案している住宅会社を紹介しています。
ぜひ、施工事例や会社の特徴をしっかりご覧いただき、様々な会社の考え方などに触れて頂くことで、皆さんの将来の家もよい方向にいくことでしょう。

 

▼執筆▼ 

家辞書/別所義浩

住宅専門コンサルタント
大手ハウスメーカー/大手住宅設備機器メーカーでの経歴を持つ
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー2級

 

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