建築資材の高騰はいつ止まるのか、プロが予測する「買い時」|埼玉の家づくりを応援
2026.06.10(更新)
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建築資材の高騰はいつ止まるのか、プロが予測する「買い時」
公開日: 最終更新日:
「もう少し待てば、建築費用は下がるのではないか?」そう期待して、家づくりを先延ばしにしていませんか。
今回は、止まらない建築資材の高騰がいつまで続くのか、今後の見通しを解説します。
インフレや補助金の動向も踏まえた「買い時」の判断基準をお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
それでは、今回の記事の要点から見ていきましょう。
・建築資材の価格は、世界的なインフレや物流コスト、深刻な人手不足により、今後も劇的に下がる可能性は低い
・「待つこと」のリスクは、資材価格の変動よりも、住宅ローン金利の上昇や家賃支払いの総額に大きな影響を与える
・2030年の省エネ基準適合に向けた過渡期である現在は補助金が手厚いが、義務化が定着すれば縮小していく可能性が高い
・給料が物価上昇率以上に急激に上がる見込みがない限り、資産価値の観点からも「今」動くことが経済合理性が高い
・埼玉県内でコストパフォーマンスに優れた会社を探すことが、インフレ時代における賢い家づくりの近道となる
目次

出典:建設物価 建築費指数® 【 2025 年 12 ⽉分 】
家づくりを検討中の方にとって、建築費用の高騰はもっとも頭を悩ませる問題です。
結論から申し上げますと、 今後、建築資材の価格が大きく下がることは期待しにくいのが現状です。
国土交通省が発表している「建設工事費デフレーター」を見ても、建築コストは右肩上がりの推移を見せており、10年前と比べると約1.5倍に到達しています。
まずは、なぜ価格は高止まり、あるいは上昇を続けているのか?を解説します。

ひと昔前は、建築関係者の中で「ウッドショック」といったキーワードで呼ばれていた資材高騰ですが、今や世界的なインフレで木材だけの話でなくなっています。
原材料価格(木材系の資材+設備機器の値上がり)の高騰に加え、エネルギーコストの上昇、円安の影響、そして物流の「2024年問題」による輸送費の増加など、複数の要因が絡み合っています。
特に影響が大きいのが、資材の値上がりに加えて建設業界における深刻な 「人手不足」による労務費の上昇です。
職人の高齢化と減少は加速しており、家を建てるための「人件費」は今後も上昇圧力がかかり続けるでしょう。
モノの値段が仮に下がったとしても、それを作る・運ぶ・組み立てる人のコストが上がるため、建築費全体としては下がりにくい構造になっているのです。

視点を海外に向けると、世界的にはさらにインフレ(物価上昇)が進んでいます。
海外では「物価は上がるもの」という前提で経済が回っており、建築資材も国際価格で取引されます。
日本だけがデフレの発想で「安くなるのを待つ」というスタンスでいると、海外の購買力に負け、良質な資材を確保できなくなる恐れさえあります。
また、10年以上前は「世界の工場」と呼ばれる中国の人件費も安かったので、安価に様々なものを製造できましたが、今や国内で作るコストとの差異がかなり埋まりつつあります。
このように、外部環境を冷静に分析すると、数年待ったところで劇的なコストダウンは望めないどころか、さらなる値上げのリスクも否定できないのが実情です。
資材価格が下がらないのであれば、少しでも資金を貯めてから…と考える方もいるかもしれません。
しかし、ここには「住宅ローン金利」と「家賃」という2つの大きな落とし穴があります。

長らく続いた超低金利時代ですが、日銀の政策変更により、固定金利を中心に上昇傾向にあります。
仮に、建築費が少し下がったとしても、金利が上がってしまえば総支払額は簡単に増えてしまいます。
例えば、4,000万円を35年ローンで借り入れる場合を考えてみましょう。
金利が0.5%上昇するだけで、月々の返済額や総支払額は数百万円単位で変わってきます。
資材価格が100万円下がるかどうかを待っている間に、金利上昇で総返済額が300万円増えてしまった、となっては本末転倒です。

持ち家派と賃貸派の論争はさておき、家づくりを決めている方にとって、待機期間中の家賃はもったいない出費と言えます。
月10万円の家賃を払っている場合、1年間様子を見るだけで120万円、3年間で360万円が消えていきます。
この360万円は、本来であれば新居の住宅ローン返済に充てられ、ご自身の資産形成に回せたはずのお金です。
「待つこと自体にコストがかかっている」 という視点を持つことが、賢い判断をするための第一歩です。
以下の表で、今建てる場合と3年後に建てる場合のリスクを比較してみましょう。
| 比較項目 | 今建てる場合 | 3年後に建てる場合(予測) |
|---|---|---|
| 建築資材価格 | 高止まり状態 | さらに上昇、または横ばいの可能性大 |
| 住宅ローン金利 | 相対的にまだ低い | 今より上昇しているリスクがある |
| 補助金制度 | 手厚い(過渡期のため) | 基準の厳格化・減額の可能性 |
| 家賃支払い | すぐに資産形成へ移行 | 3年分の家賃が掛け捨てになる |

次に、国の住宅政策と補助金の関係について解説します。
現在、国は2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2030年までに新築住宅の省エネ基準を「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準」まで引き上げることを目標としています。
補助金制度には、政策目的を達成するための「誘導」という側面があります。
つまり、高い省エネ性能が「当たり前(義務)」になる前の、普及させたい段階で最も手厚く予算が組まれる傾向にあります。
現在は、省エネ性能が高い住宅に対して「みらいエコ住宅2026」など、大型の補助金が出ています。
しかし、2025年の省エネ基準適合義務化、そして2030年のZEH水準義務化へとフェーズが進むにつれ、「高性能な家」は特別なものではなくなり、補助の対象から外れていく可能性があります。
過去の太陽光発電の売電価格がそうであったように、普及が進めば支援は縮小します。
制度が充実している今のうちに、高性能な住宅をお得に建てることが、長期的な視点で見ても理にかなっています。
ここまで、資材価格・金利・補助金の観点から解説してきました。
これらを総合すると、「給料が物価上昇以上に急激に上がる見込みがない限り、早く動くことが得策」 という結論に至ります。

インフレとは、モノの値段が上がり、相対的にお金の価値が下がることです。
今持っている1,000万円の価値は、数年後のインフレ下では実質的な価値が目減りしている可能性が高いです。
もちろん、無理な資金計画は禁物です。
しかし、ライフプランとして「いつか建てる」と決めているのであれば、外部環境が好転するのをただ待つよりも、現在の条件の中でベストな選択をする方が、不確実な未来に賭けるよりもリスクは低いでしょう。

経済的な損得勘定も大切ですが、家づくりの完了後は「家族の時間」というプライスレスな価値もあります。
お子様と一緒に過ごせる時間、快適な環境で過ごす毎日は、先延ばしにすればするほど短くなってしまいます。
「欲しい」と思った時、そして家族の同意が得られた時こそが、間違いなくあなたにとっての「買い時」です。
そのタイミングを逃さず、しかし冷静に、コストパフォーマンスの良い家づくりを進めていきましょう。
建築資材の高騰は今後も続くことが予想されますが、悲観することはありません。
補助金や税制優遇をフル活用し、信頼できる住宅会社とタッグを組むことで、満足度の高い家づくりは十分に可能です。
今の情勢や、ご自身の資金計画に不安がある方は、まずはプロに相談することから始めてみませんか。
イエタッタ埼玉掲載の各社では、資金計画や土地探しも含めた相談会を随時開催しています。
ぜひお気軽にご相談ください。
▼執筆▼
住宅専門コンサルタント
大手ハウスメーカー/大手住宅設備機器メーカーでの経歴を持つ
保有資格:宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー2級