「GX志向型住宅」とは?ZEHより高要件だが最大160万円の補助金支援あり|埼玉の家づくりを応援
2026.06.10(更新)
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「GX志向型住宅」とは?ZEHより高要件だが最大160万円の補助金支援あり

24年11月末、国土交通省と環境省は、省エネ性能の高い住宅を取得する人に対して、1戸あたり最大160万円の補助金を出し、住宅購入を支援する「子育てグリーン住宅支援事業」を発表しました。
2024年も住宅購入を支援する補助金制度はありましたが、この新しい制度は補助額が大幅に増額されています。
本記事では「子育てグリーン住宅支援事業」と、この補助を受けられる「GX志向型住宅」などについて解説します。

新築住宅の購入に対して、政府はさまざまな補助制度や税制優遇などを用意しています。
国土交通省と環境省が2024年11月29日に発表した新たな住宅取得支援策「子育てグリーン住宅支援事業」は、2050年の脱炭素社会の実現に向けて、省エネ性能の高い住宅を増やすためのものとしています。
省エネ性能の高い住宅は、冷暖房などの光熱費の削減が期待できます。
電気代などのエネルギーコストが上昇し続ける昨今、省エネ性能の高い住宅は、エネルギーコストの上昇に強い「未来志向の住宅」ともいえるでしょう。
子育てグリーン住宅支援事業の補助対象は、「住宅の新築」と「既存住宅のリフォーム」の2種類があります。
住宅の新築は、注文住宅と分譲住宅のほか賃貸住宅も含まれます。
11月22日以降に、基礎工事より後の工程の工事に着手した住宅が対象です。
補助額は1戸あたり最大160万円ですが、要件によって補助額が変わります。
住宅の大きさについても要件があります。
床面積が50㎡未満の著しく小さい住戸や、240㎡を超える豪邸のような住宅は対象外としました。
また、土砂災害特別警戒区域や災害危険区域に立地する住宅、市街化調整区域かつ土砂災害警戒区域または浸水想定区域に該当する区域に立地する住宅は、原則対象外となっているので注意が必要です。

今回の補助事業では、1戸あたり160万円の補助が得られる住宅を「GX志向型住宅」と定義しています。
GX志向型住宅とは、断熱性能が高く、省エネ機器を搭載し、太陽光発電システムなどを搭載して、住宅で使うエネルギーを賄うことができる住宅としました。
断熱性能の要件は、断熱等性能等級の「6以上」、省エネ要件は、再エネを除いた一次エネルギー消費量の削減率が「35%以上」、創エネ要件は、再エネを含む一次エネルギー消費量の削減率が「100%以上」。
補助対象世帯は全世帯としています。
再エネ含む一次エネ消費量削減率が100%以上というのは、「自給自足型の住宅」のこと。
住宅で使うエネルギーを太陽光発電システムなどですべて賄う必要があります。
ただし、日照時間の短い寒冷地は「75%以上」でも対象としたり、都市部狭小地などの場合に限り再生可能エネルギー未導入でも構わないとしたりと、実態に合わせて要件が緩和されています。
埼玉県の要件についてはハウスメーカーや工務店に確認してみるとよいでしょう。
ところで、最大160万円の補助が得られるGX志向型住宅の要件はどのくらい厳しいのでしょうか。
例えば、最近普及が進む「ZEH(ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」と比べるとわかりやすいかもしれません。
ZEHの定義は、断熱等性能等級が「5以上」、再エネを除く一次エネ消費量削減率が「20%以上」などとなっています。
そのため、GX志向型住宅は、ZEH仕様の住宅よりも高い要件が求められる住宅となっています。
| ZEH・長期優良認定住宅 | GX志向型住宅 | |
|---|---|---|
| 断熱性能 | 断熱等級5 以上 ※埼玉県ではUA値:0.6W/㎡・K以下 | 断熱等級6 以上 ※埼玉県ではUA値:0.46W/㎡・K以下 |
| 省エネ性 | 一次エネルギー消費量削減率 20%以上(BEI:0.8以下) | 一次エネルギー消費量削減率 35%以上(BEI:0.65以下) |
160万円の補助金は魅力的ですが、性能向上や仕様強化に必要な費用を考慮すると、当初の予算を大幅に上回ってしまう可能性もあります。
そのため、補助金活用を検討している人は、最初にハウスメーカーや工務店の営業担当者に相談してみるとよいでしょう。

GX志向型住宅の補助対象世帯は「すべての世帯」でしたが、「子育て世帯等」を対象とした支援策も盛り込まれました。
子育て世帯等とは、「18歳未満の子どもがいる子育て世帯」または「夫婦のいずれかが39歳以下の若者夫婦世帯」としています。
エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦世帯に対する支援を充実させて、省エネ投資の下支えをする狙いがあるようです。
子育て世帯や若者夫婦世帯向けの支援策は「長期優良住宅」と「ZEH水準住宅」の2種類。
長期優良住宅は1戸あたり80万円、ZEH水準住宅は1戸あたり40万円の補助が得られます。
ただし、古い住宅を取り壊して、新たに住宅を建てる場合はそれぞれ20万円が加算されます。
住宅を取り壊すための費用負担を軽減する狙いもありますが、古い住宅は断熱性能や省エネ性能が低い場合が多いため、建て替えすることで省エネ住宅の普及を加速させる側面もあるでしょう。

新築注文住宅を取得する際の支援として、2024年は「子育てエコホーム支援事業」がありました。
そこで、新しくスタートした子育てグリーン住宅支援事業との違いをみてみましょう。
子育てエコホーム事業の対象者は、子育て世帯と若者夫婦世帯のみでした。
子育てグリーン住宅事業はGX志向型住宅に限り「全世帯」が対象です。
そのため、子育てグリーン住宅事業は補助対象範囲が広がったという見方ができるでしょう。
補助額は、子育てエコホーム事業の長期優良住宅が1戸あたり100万円、ZEH水準住宅が1戸あたり80万円でした。
これが、子育てグリーン住宅事業となり、長期優良住宅は20万円マイナスの80万円、ZEH水準住宅は40万円マイナスの40万円と減っています。
また、市街化調整区域や土砂災害警戒区域、浸水想定区域などの場合、子育てエコホーム事業であれば半額の補助が得られましたが、子育てグリーン住宅事業では補助対象外と、要件がより厳しくなっている点に注意が必要です。
ただし、補助額の上限だけをみれば、子育てグリーン住宅事業のほうが手厚い支援を受けられると言えそうです。

政府は2050年までにカーボンニュートラルを実現する目標を掲げています。
二酸化炭素排出量全体の約15%を占めるとされる家庭部門では、2013年度比で66%の温室効果ガスの削減が求められています。
今回の子育てグリーン住宅事業の補助額をみると、省エネ性能の高い住宅の普及を目指す政府の意気込みが感じられます。
今回の支援事業のほかにも、地域によっては住宅を取得する際に活用できるさまざまな補助・優遇が多数あります。
現状で活用できる支援策についてハウスメーカーや工務店の担当者と相談しながら、理想の住まいづくりを実現してください。
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※この記事は2024年12月時点の情報を基に執筆されております。