人生100年時代を見据えた住まい、建てるときの小さな工夫が老後の大きな安心に|埼玉の家づくりを応援

2026.06.10(更新)

人生100年時代を見据えた住まい、建てるときの小さな工夫が老後の大きな安心に

公開日: 最終更新日:

あなたが思い描く「終の棲家」はどこでしょうか。
住み慣れた自宅という人もいれば、生活利便性の高い駅近のマンションや同世代が集まる高齢者向け住宅、家族や子どもに迷惑をかけたくないので医療や介護の支援サービスがついた住まいがいい――など、さまざまな選択肢があります。
厚生労働省の調査によれば、「人生の最期をどこで迎えたいか」という問いに対して、「自宅」を希望した人が約4割、病院が約4割となりました。
一方、人口動態統計による死亡場所の割合は、病院や診療所、介護医療施設など自宅以外が約8割を占め、自宅はわずか1割強に留まります。

この、終末期の過ごし方の希望と現実のギャップは、住まいの工夫で縮めることが十分可能とされています。

ポイントは、ライフステージの変化や将来の「もしも」への早めの備え。
基本は間取り変更などの大がかりなリフォーム対応となりますが、家を建てるときにあらかじめ準備しておくことで、リフォームの負担を軽くすることができます。
今回は、ハウスメーカーのミサワホームが提唱する人生100年時代のリフォーム提案「ミサワウエルネスPLAN」から、新築を検討中の人もぜひ知っておきたい家づくりのポイントについて紹介します。

―INDEX―
住まいと介護の知見を結集
4つの視点で将来に備える
早めの準備が老後の安心に

 

住まいと介護の知見を結集


ミサワホームといえば、日本を代表する大手ハウスメーカーのひとつ。
一方で、現在の介護保険制度ができる前から、高齢者向け住宅の運営を続けている介護事業者としての側面もあります。
そして、30年超の介護事業で培った知見とノウハウを最大限に活用したのが「ミサワウエルネスPLANとなります。
このプランの特徴は、「ウェルビーイング」の実現に向けて、できる限り長く、自分らしく自宅で暮らし続けるために、住まいについてどのように備えておけば良いかを示しています。
具体的には人生100年時代の折り返し、セカンドライフ期を迎える50代を対象とした、早めの住まいのリフォーム提案ですが、新築時に小さな工夫・配慮をすることで将来のリフォーム負担が大幅に軽減される可能性があります。

 

4つの視点で将来に備える


ミサワウエルネスPLANには、いつまでも健康に、自宅で暮らし続けるための4つの視点があります。
4つの視点は次の通りです。

 

①温熱環境
 ドアや窓などの開口部の断熱性を向上させて室温の低下を抑制することで、健康リスクを低減
②外出動線
 自宅内での病気やケガ、心筋梗塞などの「もしも」に備えて、室内から道路まで安心して移動できる動線を確保
③水回り環境
 トイレを寝室の近くに配置することで、療養や介護をしやすく。また室温と水回りの室温差を小さくするなどのヒートショック防止対策が重要
④安全性向上
 主要動線上のバリアフリー化で家庭内事故を防止。同時に防災・減災対策も

 

例えば、介護などの支援サービスが必要になったとき、そのまま自宅に住み続けることができるかどうかを左右するのは、「寝室の位置」です。
2階建て住宅の場合、高齢になり足腰が弱くなると2階を使わなくなり、それまで2階で寝ていた人もベッドを1階に移動させ、ワンフロアで完結するような暮らしとなるケースが増えます。
このとき、トイレや洗面、浴室などの水回りが寝室から遠いと、介護の大きな負担になります。
結果として「もう自宅での暮らし、介護は無理だ」と、高齢者向け住宅や介護施設などに入所するケースが少なくないといいます。
新築時の工夫としては、将来のリフォーム時を想定した間取りを採用するなどがあります。

例えば、1階のリビングに1畳ほどのクローゼットを隣接して配置しておくことで、将来、リビングを寝室に変えた場合、クローゼットをトイレや浴室に変更することができます。

さらに、将来の水回りの移動を想定して給排水管をあらかじめ準備しておくと、リフォーム時の費用負担が軽くなります。
水回りの位置変更を伴うリフォームは、数百万円の費用がかかるものの、高齢者住宅や介護サービス付きの老人ホームの入所にかかる数年分の費用と比べれば合理的といえます。

 

家の間取りだけでなく、外回り、外構計画も重要なポイントです。
例えば、道路から玄関までの段差が自宅で最期まで暮らすための大きな課題となっています。
首都圏の住宅の約6割が、5段以上の段差がある「高基礎」に建っており、約1割は急傾斜に建っているとされていますが、この場合は車いすでの出入りが困難です。
玄関からの出入りが難しい場合などは、リビングの大きな掃き出し窓にスロープを付けるなどの対応が必要になります。
また、在宅医療や介護サービスが必要なのに、「片付いていない部屋をみられたくない」といって、サービス利用に消極的な人も少なくありません。
この場合、プライベートな空間と介護者や医者を入れるパブリックな空間とをしっかりわけることで、在宅サービスを上手に使いながら、ストレスなく自宅で暮らし続けることができます。

 

早めの準備が老後の安心に


ミサワホームに所属する介護業界30年の経験者は「自宅で暮らし続けることができなくなった原因の約7割は住宅側(ハード)にある」と強調しています。
自宅を終の棲家とするために住宅側ができる小さな工夫としては、介護が必要になったときのために「トイレのドアは引き戸に変更できるようにする」「浴室の入口を広げることができるようにする」などとしています。
これからの住宅は、子育て期や子育てを終えたミドル期、定年退職後から介護が必要になるまでのアクティブシニア期、そして介護期など、ライフステージの変化に合わせて移り住むスタイルが広がる可能性があります。
ただし、住み慣れた場所・愛着のある住まいに住み続けたいというのであれば、建てる時から介護や医療などの外部サービスを受け入れやすいプランにするとよいでしょう。

 

執筆: 住宅産業新聞社

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