エコジョーズ、エコキュート、エネファーム…ZEH時代の給湯器の選び方とは?<家づくり専門用語解説>|埼玉の家づくりを応援

2026.06.10(更新)

エコジョーズ、エコキュート、エネファーム…ZEH時代の給湯器の選び方とは?<家づくり専門用語解説>


最近の住まいのスタンダードとなった「ZEH」。
以前のコラムではZEHの考え方や、暮らしや家計へのメリットなどについて解説しました。
今回は、住まいをZEHにするために必要不可欠な3つの要素でもある「一次エネルギー消費量」に関連して、省エネや暮らしへの影響が大きい「給湯器」を紹介します。

-INDEX-

ZEHには高効率な設備システムの導入が必須

高効率機器の導入、目安は標準値から2割以上の省エネ達成を

さまざまな給湯器、特徴と選び方は?

 ・エコジョーズ

 ・エコキュート

 ・エネファーム

 

ZEHには高効率な設備システムの導入が必須

「ZEH」と聞くと、断熱性能が高くて、夏や冬の厳しい気温でも快適な住まいが実現する――。
なんとなく「高断熱で快適な住まい」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
もちろん、このイメージは間違いではありません。高い断熱性能は、屋外と屋内の熱の伝わりを防ぐため、エアコンの効きが良く感じることもあります。
ただし、ZEHの特徴は断熱性能だけではありません。
ZEHの定義は
①外皮の断熱性能等を大幅に向上
②高効率な設備システムの導入で大幅な省エネを実現
③再生可能エネルギーなどを導入
の主に3点。
前回は断熱について解説しましたので、今回は②の 高効率機器による省エネ について詳しくみてみましょう。

 

高効率機器の導入、目安は標準値から2割以上の省エネ達成を

画像出典:住宅金融支援機構【フラット35】

ZEHの定義には、高効率機器導入による省エネ効果の要件として、「基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量の削減(再生可能エネルギーを除く)」とあります。
一次エネルギー消費量は、住宅が1年間で消費するエネルギー量のことで、単位はメガジュール(MJ)となります。
ここでいうエネルギーとは、石油や石炭、天然ガス、原子力、太陽光、風力など、私たちが暮らしで消費する電気や都市ガスなどの元になるエネルギーとなります。
住宅では、電気やガス、灯油などさまざまなエネルギーを消費しているので、同じ単位に揃えることで全体を把握できるようにしています。
基準一次エネルギー消費量は、住宅が立地する地域や間取りなどに応じて予め設定された標準的な仕様を採用した場合のエネルギー消費量のことで、空調や冷暖房、換気、照明、給湯などに使うエネルギーをすべて加えたものとなります。
ZEHとするには、採用する設備機器のエネルギー消費量が、この基準一次エネルギー消費量よりも20%以上小さくなれば良いことになります。
 

さまざまな給湯器、特徴と選び方は?

ZEHに適合するための高効率な設備機器とはどのようなものがあるのでしょうか。
例えば、照明器具では消費電力が抑えられるLEDのダウンライトやこまめなオン・オフで省エネに貢献する人感センサー付きの照明器具などがあります。
空調や冷暖房は、省エネ性能が高い最新のエアコンを選べば間違いないでしょう。
給湯機器も最新機種であれば、どれを選んでも高い省エネ性能が期待できますが、瞬間式や貯湯式、ガスや電気(+ヒートポンプ)など、お湯の作り方は機種によって異なります。
住宅で採用される代表的な給湯機器についてまとめてみましょう。

 

エコジョーズ

画像出典:日本ガス協会 エコジョーズの概要

まず、家庭用給湯機器で最も高いシェアを持つ「ガス給湯器」について紹介します。
ガス給湯器のなかでも、少ないガスの量で効率よくお湯を作る機器のことを「潜熱回収型ガス給湯器・エコジョーズ」と呼んでいます。
これまで、お湯を作る際に捨てていた排気熱を再利用することで、給湯効率を高めたものです。
この仕組みにより、従来型の熱効率が約80%だったものを約95%に引き上げました。
従来型よりも設置費用は高くなりますが、ガスの使用量が減ることで光熱費の削減にもつながります。
設置スペースが比較的コンパクトなのと、エコキュートやエネファームに比べて初期費用が抑えやすいのが特徴です。

エコキュート

画像出典:一般社団法人ヒートポンプ・蓄熱センター ヒートポンプについて

電気でお湯を作り、タンクに貯めておくのが貯湯式の電気給湯器です。
電気式のなかでも、空気中の熱エネルギーを集めてお湯を作る機器が「ヒートポンプ式給湯器・エコキュート」です。
この空気中の熱を活用する方法を「ヒートポンプ」といいます。
身近な設備では、エアコンがヒートポンプを使っていますね。
空気中の熱をくみ上げる仕組みを利用することで、一般的に消費した電力1に対して、3~7倍の熱エネルギーが得られるといいます。
また、お湯を沸かしてタンクに貯めておくという特徴もエコキュートならでは。
例えば、割安な深夜電力を利用してお湯を作って貯めておき、翌日の料理やお風呂などに使うことで、光熱費の節約にもなります。
オール電化のご家庭と相性が良いですが、屋外にタンクを設置できるスペースが必要です。

エネファーム

画像出典:コージェネ財団 燃料電池室 エネファーム

家庭用燃料電池「エネファーム」も省エネ性能が高い給湯機器のひとつです。
ガスの成分から水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて電気をつくり、発電時の熱でお湯を作ります。
作ったお湯はエコキュートと同様にタンクに貯めておき、必要なときにタンクからお湯を使います。
給湯だけでなく発電もするため、万が一の停電時などはエネファームから電気を得ることもできます。
導入費用はエコジョーズやエコキュートと比べると割高になりますが、光熱費の削減や災害への備えなど、得られるメリットも大きいので家づくりの予算を踏まえながら検討するのも良いでしょう。

 

まとめ

このほか、電気とガスのハイブリット型の給湯器なども登場しています。

種類が豊富な給湯機器ですが、メーカーは差別化を図るために、マイクロバブル発生機や給湯配管の除菌機能、浴槽自動洗浄機能、温水床暖房を標準搭載など、暮らしをより豊かにするさまざまな独自のオプションを用意しています。
光熱費にも直結してくる部分ですので、ライフスタイルに合わせてじっくり選んでくださいね。

 

執筆: 住宅産業新聞社

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